ブラジル人のお気に入り 〜シュハスコ〜
ブラジル人の休日はシュハスコを抜きには語れない。シュハスコとは日本風に言うとバーベキューのこと。ブラジル人はこのシュハスコが大好きで、寄ると触るとシュハスコをする。「バーベキューは好きで私も良くやっているわ」なんて言うレベルを超えて、ブラジルの中流家庭の裏庭には必ずと言っていいほどバーベキュー・グリルが作り付けで置いてある位、欠かせないポピュラーな物なのだ。
日本でのバーベキューはどちらかと言うと韓国の焼き肉にルーツが有るようで、薄くカットされた肉を焼くけれども、シュハスコは固まりの大きな肉を大串にさして焼く。昔は沢山の人を招いたパーティーでは、牛一頭を丸ごとシュハスコにしたそうで、色々な部位を焼くので、順番にそれらが振る舞われる事になり、肉の味の違いを楽しむ事になる。大抵、味付けは岩塩を擦り込んで焼くだけのシンプルな物だが、それが実に味わい深い! 初めて食べたときに「どんな物で味付けすれば、こんな深みのある味が出せるのだろう」と思ったが、それが塩だけと聞いてびっくりしてしまった。
固まりのまま焼く訳なので、当然中まで火が通るのには時間が掛かる。焼けた分だけ外側の部分を薄くスライスして食べ、また火にかけて焼くのを繰り返す。一気に出来ないのでビールを飲んでおしゃべりし、食べてはまた飲み、おしゃべりをすると言った具合で、これが一日延々と続くと言うスタイル。
もちろん、日本にもシュハスコが食べられるレストランも有るけれども、残念ながらただの「串焼きステーキ」になってしまっている所が多いと思う。出来たらブラジルに行って誰かと友達になり、自宅のパーティーに招いて貰ってシュハスコを体験したい。たとえ一種類の肉しか用意されていないシュハスコであっても、友達の家の裏庭で気ままにおしゃべりしながらビールを飲み、ギターを片手に音楽が始まれば、これぞ「ブラジル文化の原点に出会った」と思うはず。シュハスコは食べるだけではなく、その時間を楽しむ事もその意味に含まれていると私は思うのです。
ユキーニャ